• 2018.11.14

看板老朽化による事故発生、増加する危険なビル

10月に横浜市で9階建てビルの屋上から金属パネルが落下し、直撃した歩行者の男性(当時65歳)が死亡しました。

パネルの劣化、また一定規模のビルで必要な定期検査や行政への報告を所有者が怠っていたことが原因でした。

検査を担う行政関係者は、問題のビル同様、制度の周知が進んでいない点が一番の問題と口をそろえました。

国土交通省によると、2017年度までの8年間、ビルの看板や壁などの同種の落下事故が全国で77件あり、41人がけがをしたそうです。

こうした事故を防ぐため、建築基準法は一定の用途と規模を持つビルの所有者側に定期的に安全検査し、建築確認ができる職員のいる都道府県や市などに報告するよう求めています。

ですが、検査項目が約130もあるため建築士らによる目視だけでなく、場合によってはハンマーを用いた高所での確認作業なども必要で、手間やコストがかかってしまいます。

まずは自治体が看板の設置状況を把握し、その上で、ビル全体を詳細にチェックできる仕組みの検討が必要になります。

掲載:YAHOO!JAPANニュース