コンクリート打ちっ放し塗装 初めての方向け知識




コンクリート打ちっ放し塗装 初めての方向け知識

一般住宅で見られるコンクリート造と言えば、「コンクリート打ちっぱなし」の建物が代表的です。

マンションなどの場合もコンクリート造を主流としていますが、通常コンクリートの上から外壁材を打ち付けていきます。

コンクリート打ちっぱなしに関しては、外壁材を打ち付けることはせず、コンクリートを剥き出しにさせた状態のものとなります。

外観のデザイン性が高いコンクリート打ちっぱなしですが、地肌を剥き出しにしている分ひび割れや雨によるシミなどが目立ちやすい一面もあります。

まずはメリット・デメリットを含めた特徴をご紹介します。

■ コンクリート打ちっ放し外壁のメリット

デザイン性が高い  :  おしゃれな外観を演出することができる。

耐火性が高い  :  セメントを原料としていることから、火事などで燃える可能性が圧倒的に少ない。

防音性に優れている  : 木造より層が厚く強度もあるため音が漏れにくい。

頑丈である  :  専用工具などを使わない限り壁を貫通させるのは困難という特徴を持つ。

■ コンクリート打ちっ放しのデメリット

しみが付きやすい  : 水垢などの汚れは蒸散されることなく、黒ずみとして残ってしまう。

ひび割れ  :  コンクリートは“内部と外部で対になる働き”があり、双方の温度差が開くことで働きの関係も激化するといわれている。そうしたことから、凍害によるひび割れも多い。

白華・カビの発生  :   吸水性の高さが原因で発生する。

熱伝導率が高い  : 夏は暑く、冬は寒い(熱だけではなく冷気も吸収して蓄積する)

■ コンクリート打ちっ放しの塗装方法

コンクリート打ちっ放しと聞くと、表面に何も塗られていない無垢な状態を想像する方もいるかと思いますが、実際はコンクリートの表面に塗装を施すのが一般的です。

【打ちっぱなしコンクリートで主に採用されている主な3つの塗装工法】

工法 特徴 耐用年数 相場価格(㎡単価)
撥水材塗布 打ちっぱなしコンクリートの質感を維持し、高い防水性も誇るのが撥水剤の塗布です。新築の打ちっぱなしコンクリートでは、撥水剤を塗った状態で引き渡すのが一般的なため、耐用年数をしっかり把握することが雨染み対策になります。 3~7年 1,500円
カラークリヤー工法 クリヤー塗料に着色剤を混ぜてあり、色付きながら透明性を発揮するのがカラークリヤー工法です。また、耐用年数も高く、サビ止め・防水性・塗装ムラの防止といった効果もあるのが特徴でもあります。 5~10年 3,500円
再現工法 劣化したしコンクリート打ちっ放しの表面を新築時と同じような状態まで戻すのが再現工法です。色合いを戻すのはもちろん、型枠のジョイント(継ぎ目)やセパレータのくぼみ、コーナーの面取りといった風合いまでも再現します。くぼみなどに見る劣化は上手に成形しなければならないので、職人に一定以上のスキルが求められます。また、汚れやカビに強く、遮熱効果も期待できます。 5~7年 5,000円

 

■ コンクリート打ちっ放しの塗り替え時期とメンテナンス方法

コンクリート打ちっ放しの塗装は駆体のデザイン性を生かすため、ひび割れや爆裂破損はを除くと、劣化の判断がしにくいという特徴もあります。

【塗り替えサイクル・メンテナンス方法のまとめ】

コンクリート打ちっ放し塗替え時期の目安は6~7年

塗り替え時期は塗料にもよりますが、一般的には6~7年程度が目安と言われています。また、仮にクリヤー塗料を使う場合でも、耐用年数が短いものから長いものまであるため、塗装業者に相談して決めるといいでしょう。ちなみに主な耐用年数は、アクリル系<ウレタン系<シリコン系<フッ素系の順に長くなり、アクリル系が5~8年、フッ素系では12~15年ほど持つと言われています。

メンテナンスは塗装業者と相談する
コンクリート打ちっ放しにおける日々のメンテナンス方法として、高圧洗浄やブラッシングなどが挙げられます。ただ、強くかけたり、擦りすぎたりすると、撥水剤の効果を消してしまう場合もあります。

そのため、軽めのブラッシングや洗浄程度なら問題ありませんが、汚れなどが特に気になり始めたら、見積もりも兼ねてまずは専門業者に相談することをおすすめします。

打ちっぱなしコンクリートは、そのもの自体がデザイン性も兼ねた剥き出しの外壁のため、塗装に失敗は許されません。

失敗が許されない外壁塗装だからこそ高い技術力を誇る業者に依頼したいものです。

 


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